2011年07月19日
雲の信号?
さっき、ピアニストのchizuさんから携帯メールが届きました

難しいですね。。。
ネットで解釈調べてみたけれど、みつけられませんでした。


宮沢賢治の「雲の信号」の解釈が全く分からないけど、分かりますか?という内容でした。
今月末の「詩の朗読会」で、この詩を朗読される方があり、そのBGMを彼女が担当するのです。
詩の解釈が分からないと、曲が選べないよねぇ。。。

雲の信号
宮澤賢治
あゝいゝな、せいせいするな
風が吹くし
農具はぴかぴか光つてゐるし
山はぼんやり
岩頸だつて岩鐘だつて
みんな時間のないころのゆめをみてゐるのだ
そのとき雲の信号は
もう青白い春の
禁慾のそら高く掲げられてゐた
山はぼんやり
きつと四本杉には
今夜は雁もおりてくる
宮澤賢治
あゝいゝな、せいせいするな
風が吹くし
農具はぴかぴか光つてゐるし
山はぼんやり
岩頸だつて岩鐘だつて
みんな時間のないころのゆめをみてゐるのだ
そのとき雲の信号は
もう青白い春の
禁慾のそら高く掲げられてゐた
山はぼんやり
きつと四本杉には
今夜は雁もおりてくる
ネットで解釈調べてみたけれど、みつけられませんでした。
最初に 肌に触れる風を感じている。
そして、目の前の畑にある農具→山→岩頸・岩鐘と、目線が下から上へとあがっていく。
次の行では「雲」が出てきて、目線が空に向かった事を表しています。
そこからが分からない。
「雲の信号」って何?
「青白い春」と書いてあるので、季節は春?
なのにどうして、最後に雁がおりてくるんだろう。
雁って冬の鳥だよね?
わかんないなぁ・・・

宮沢賢治って、熱心な仏教徒でありながら、キリスト教の影響も受けてたらしく、それが詩のあちらこちらで垣間見えるそうです。
そして、かなりの禁欲生活を送っていたとも・・・。
う~ん、「そのとき、雲の信号は」以下は、そういう賢治の心象風景だから 読み手に分からないのは当然?
と、即諦めてしまいました

そこへ息子が来たので、彼にもこの詩を読んでもらいました。
すると、彼は彼でまた違った読み方をするのね。
「青白い春」というのは「青春」だと。
だから、必ずしも季節は春ではないから、雁がおりてきても全く不思議ではないと。
そして、「そのとき雲の信号は もう青白い春の 禁欲の空高く掲げられていた」という三行を抜かして読んでみると また違った見方が出来ると。。。そうだね、三行だけが 一文字空けてあるという事は、その三行がポイントなのね~。
と、息子と二人でアレコレと詩の解釈を話し合い・・・この詩に合うBGM、コレはどうかな?と提案してくれたのが、「千と千尋の神隠し」の「あの夏へ」という曲です。
素敵なピアノ演奏がありましたよ。これに合わせて上の詩を朗読してみたんだけど、なかなか良くないですか?

さて、この詩が朗読される「詩と童話の朗読会」は、7月31日(日)午後1時から、相知のサライホールで開催されます♪
私のミニコンサートもあります♪
入場無料です。
長男の担任の先生から聞いたことがあります
とても 勉強熱心な先生でも・・・大変なんですね~
私の自己流解釈ですが、雁は秋の季語ですから、稲刈りが終わって農具もピカピカに光っている、農作業が一段落してほっとした時期だと思います。
「そのとき雲の信号は もう青白い春の 禁慾のそら高く掲げられてゐた」についてですが・・・。翌年の稲のモミを蒔く春を表現していると思います。
この時期から農民も農具も忙しくて禁欲状態になると思います。
農具は禁欲しませんけどね・・・。
「あの夏へ」は詩に合うと思います。
それにしても、ピアノを弾くことは大変ですね。
私はカラオケで自己表現しますが、やっぱり詩をじっくり読んでから解釈してゆきます。
そうなんです。ほんと宮沢賢治は奥が深いです~。
うっちゃん♪
うっちゃんの解釈面白いです~。
まだ来ぬ春が農繁期で禁欲・・・なるほど~。
こういうのって楽しいですね。
いつかうっちゃんのカラオケも聴かせて下さい♪