2010年10月15日

素晴らしい師匠との出会い

お月見コンサートが終わって・・・ホッとするのかなと思ってたら、違ってました。

コンサート直前、控え室で呉先生に「先生、本当にありがとうございます。こんな日が来るなんて思ってもなかったし、夢のようなこの時間が終わってしまうのが寂しいです」と言いましたら、「何を言ってるのよ。今日が始まりなのよ。」と仰いました。

その意味が、終わってみて 分かりました。
その通りでした。
ホッとするどころか、次を見ている自分がいます。
夢が叶った幸せは既に過去になり、次の夢が現れました。

そうそう。。。
コンサートに来て下さった方から、嬉しいメールをいただきました。
「一曲ごとに、それはそれは大切に歌われていたことに胸一杯に。。。誠実に曲と向きあってらっしゃる和嶋さんに乾杯!」と。
どんな褒め言葉より嬉しかったので「保存フォルダに」入れましたよwink 大切な事だから忘れないように。

あとね、「ほしとたんぽぽ」をお勉強したmariちゃんが、「私のために『ほしとたんぽぽ』を歌ってくれて気がして・・・」と言うのです。
彼女が言うには、「みんなの為に歌っているのではなく、自分一人の為に歌ってくれているような気持ちになる歌だったと。皆さんが私と同じように感じたんじゃないのかな?」って。
私、聞いて下さるそれぞれの心の中に、みすゞさんの詩や想いが入り込んでいけばいいなぁと思いながら歌わせてもらったので、mariちゃんがそんな風に感じてくれたのはとても嬉しい事でした。
素直な気持ちで聞いてくれたのね。

でもそれを教えて下さったのは呉先生です。
呉先生に出逢うまで、私はぼんやりとした光を頼りにトンネルの中をさまよっていたと思います。
自分の方向性が なんとなくぼんやりと見えてはいたけれど、一人では何もできなくてウロウロしてました。
そこに現れた先生が、私の背中を押して、更に 手をひいて トンネルの先にある扉を自分で開くように導いて下さったのでした。

私を良く知る方ならば、数年前の私と今の私では、音楽に対する向き合い方が全然違う事に気がついてくれてる筈です。
呉先生と出逢ってなかったら、私はソロで歌うコンサートなんて、チャレンジする勇気はありませんでした。

それに、ピアノを弾いて下さるのが呉先生だったから、私は大好きな金子みすゞを歌おうと思ったのでした。
だって、先生の伴奏で歌ってる時が一番楽しいのです。
みすゞさんを身近に感じる事ができるのです。
それは、先生が 私以上にみすゞさんの詩を理解されているからなのです。

みすゞさんの詩に限らず、先生が指導される全ての歌に関して、歌い手よりも知り尽くしてらっしゃるのが呉先生の素晴らしさです。
日本歌曲であろうが、オペラのアリアであろうが、ずっと一緒に歌われています。

尊敬する師匠だから、盲目的に褒め讃えているのではありません。
これは歌ってる本人にしか分からない事ですが、本当に驚くほどに歌いやすく、先生の伴奏だと、自分の歌が全然違う(良い意味で)のが分かるんですから。

夏に伴奏していただいたchikako先生も然りです。
chikako先生も、ご自分の中で、その曲をどう作るかをはっきりと決めてらっしゃいます。
ただ、楽譜通りに伴奏するのではなく、この音はどういう情景を意味し、どう表現したいか?を一緒に決めて創り上げようとされるのです。
曖昧でないので、安心して歌えます。

伴奏というのは、本当に重要です。
ただ 歌に合わせるだけの伴奏だったらピアノを弾ける人なら誰でもできるけれど、一緒に歌える伴奏者は滅多に出会うことがないんです。
そういう伴奏者は、人格も素晴らしいです。
それが呉先生とchikako先生に共通している点で、音楽に関しても柔軟性があり、自分自身が素晴らしい演奏家でありながら、他人の音楽も「良いものは良い」と素直に受け入れる事の出来る懐の深い方々です。
当たり前の事のようだけれど、それが出来ない人が本当に多い世界です。

そういう意味で、私は本当にラッキーでした。
これからも、素晴らしい方達をお手本にしていこうと思います。

みすゞさんにもお礼を申し上げに行かなければなりませんね。
4月に、みすゞさんの墓前で手を合わせてお願いした事が、その翌日に実現化したお月見コンサートでしたから。
ご報告に・・・ネ。

私、コンサートの画像を一枚も持ってないのです。
で今日は先生とのツーショットを載せてくれてたテテてんちゃんの画像をお借りしますshine
撮影して下さった方の画像を頂いたら、ずら~~~っとご紹介しますね♪
素晴らしい師匠との出会い



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Posted by chil-chil  at 08:59 │Comments(0)想い

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