2008年06月29日

日本人だなぁと感じた時

昨夜 ぐったり疲れた私は、カレー食べて安心したのか、着替えながら眠ってしまってました。
kyokoちゃんなら その様子を想像できると思うんですが、着替えて テレビのリモコン持ってチャンネル換えながら寝てたんです。
なので、気がついたら(午前1時)、ベッドに腰掛けた状態でゴロンと寝転がり、右手にはリモコン持って、もちろん化粧も落とさずに・・・。

数年前、kyokoちゃんと 韓国に行ったとき、そのあまりのハードスケジュールに私がバテてしまい、ホテルの部屋に戻るやいなや熟睡に突入するという早業を繰り返し、kyokoちゃんを呆れさせたようですicon10

そうだ・・・今考えてみたら、kyokoちゃんとは、三回も一緒に韓国に演奏に行ったのよね。
しかし・・・あの3度目は過酷だったよね・・・(回想中)

あれは、韓国でユニバーシアードが行われた年でした。
その記念行事の「世界学生合唱祭」に 日本代表で出演する事が急に決まり、私は指揮者 kyokoちゃんは伴奏で来てくれたのでした。
福大、西南大、西南女学院の合唱団と、大学生ではないけれど合唱好きの有志が参加してくれましたね。そういう仲間達との旅行はとっても楽しかったんですよね。
今は 楽しいばかりの思い出になったんですけど・・・。

我々は、色とりどりの浴衣姿で、日本の歌をメドレーで歌いました。
完成したばかりのオペラホールでの演奏は、気持ち良かったし、お客さまにも喜んでもらえました。
日本人だなぁと感じた時

が! その後がイカン。
それぞれの合唱団の単独演奏の後、合同演奏があったんです。
それがなんと、オペラの合唱部分を次々とメドレーで歌うというもの。

我々のチームは、結成されたのが遅かったので、とても練習が間に合わない状態でした。
何しろ、福岡佐賀両県から集まって練習するのですから、その機会は数回しかなかったのです。
単独で演奏する日本の歌をしあげるのに手一杯の状態でした。

それで、チームの統括をして下さってる方が韓国側と交渉してくれ、我々はオペラの合唱には参加しなくても良いという事になったのでした。
で・・・譜読みさえせずに行ったのです。

ところが・・・。
到着したその日の夜、中国の合唱団が、合同練習を申し入れてこられたのでした。

ええっ、とんでもない!我々は 楽譜を開いてさえいないのです。
この何十ページもある、しかも、原語のオペラの合唱を何曲も一晩で覚えられるような神業は持ち合わせておりませぬ~~><;と慌てまくりました。

しかし・・・どこがどうなってそうなったのか??

我々は、その夜から 徹夜で、その楽譜に格闘する事になるのです。

「その夜から」と言ったって、何日もないのですよ。たぶん二日後くらいが本番でしたから。
それどころか、翌日から合同練習が待っていて、いきなり暗譜で歌わなきゃならなかったんです。

それはそうです。
だって、他のチームは 全て 自国で練習を重ねて来てるんですもの、余裕の暗譜です。

ちょっとした空き時間も ずっと楽譜とにらめっこ。
移動のバスの中では、私はずっとマイクを持って、パート別の音取りをさせました。
我々大人も 学生達も 疲労の限界でしたよね。
せっかく韓国まで行ってるのに、車窓からの風景を見る暇もないんですからface07

それでも学生達はさすがです。
若いから、あっという間に覚えるのね。
指導してる私の方が四苦八苦してました。
全パートの音が頭の中でぐるぐる回るんだもの。
どこがどこやら混乱しちゃって(笑)

舞台監督やオケの指揮者の指導は厳しくて、男の子達は、いきなり前に出されて歌わされたり・・・。
そんなの見てたら、なんだか情けなくなってきました。
ちゃんと練習さえしておけば、こんな事にはならなかった。
もちろん、それが許されない状況だったから こんな事になったのだけれども、それでも、この若者達を こんな崖っぷちに立たせなくてはならない事が辛くて情けなくて、練習中に 思わず涙が零れました。
それはkyokoちゃんも同じ気持ちだったよね。

私にとっては、一生忘れられない思い出です。

で、結果はどうだったかというと・・・。
みんな一生懸命頑張ったおかげで、本番には 何とか譜読みも間に合い、もちろん暗譜で歌いきりました。
神業をやってのけたんです。
すごい事です。
若者達のパワーに助けられました。

しかしながら、私としては、「結果良ければ全てよし」とは言い切れない、何となく納得できない部分もあるんです。
やはり、日本人なのだなぁと思いますよ。
「日本人なのだなぁ」というのは、様々な思いを込めた言葉です。
一言で どこが日本人なのだとは言えない。
この演奏旅行では特に、文化や習慣の違い 考え方の違いを感じたのでした。

とはいえ・・・同じ人間だもの。根本は同じ筈なんですけどネ。
そこは譲歩し合って、うまくやっていける範囲内の事です。
そのときは、事前の交渉事の時点で ずれが生じてたのでしょう。
と、今は納得しています。

だって、その時の写真見たら・・・こんなに笑顔なんだもの♪
日本人だなぁと感じた時
私もまだ若かぁ・・・ほんの数年前なのに


にほんブログ村 音楽ブログ 音楽活動へ
↑ランキング低迷気味でございますicon11皆様の応援クリック宜しくお願い致します~♪





同じカテゴリー(想い)の記事画像
優しい気持ちに・・・
春の宵 さくらが咲くと~と何回も歌って
ご無沙汰しました
なんという尊さよ
天使のような歌ごえは、いつもあたしの心に・・・
友との再会、そして旅立ち
同じカテゴリー(想い)の記事
 雨ニモマケズ (2012-10-16 18:19)
 優しい気持ちに・・・ (2012-09-18 09:27)
 春の宵 さくらが咲くと~と何回も歌って (2012-04-09 20:51)
 ご無沙汰しました (2012-03-16 13:16)
 なんという尊さよ (2012-03-04 20:57)
 天使のような歌ごえは、いつもあたしの心に・・・ (2012-02-18 00:48)

Posted by chil-chil  at 08:31 │Comments(5)想い

この記事へのコメント
チルさん 一生懸命ですね 読むだけで感動します。一生懸命だから
嬉しくなったり 悲しくなったり 怒ったり 感情があふれでますよね。
本当に好きなんですね 聞いてみたいな~
Posted by レアチーズ at 2008年06月29日 10:18
あぁ。。。あの時の事を思い出すと、なんともいえない気持ちになりますよねぇ(泣)
着いた初日に、自分で漕いででも船に乗って日本へ帰りたかったのを
思い出しました(笑)
泣いてる私たちに「泣かないで」と言われたのは今でも忘れません(T_T)

それにしても、チルさんが疲れて寝る姿は、マンガのように
面白かったですよ。リモコン持ったチルさんから、一瞬テレビの方に目をはなして、振り返った時にはもう、ぐぅ。。。(笑)
そのまま朝まで、ピクリとも動かないんですから。
夜中何度も起きて、チルさんが生きてるか(笑)確認しましたよ。

いやぁ。これもいい思い出になって、ほんとによかった~
あの時は、とてもそうは思えなかったから、不思議です^^
こうやって人って何とか生きていくんですねぇ(って、また大げさな)
Posted by kyoko at 2008年06月29日 21:54
チルさんの文を読んで、あのときの格闘記を思い出します。あの時は
もろもろの事情で参加できなかったのが、残念でした。あの時あわてて
取ったパスポートまだまだ白紙のままよ
10月過ぎたらどこかつれてってね
といいつつ毎年時間がとれずお流れ
今年こそどうにかしようよ
それを楽しみにがんばるから
Posted by  Oや at 2008年06月29日 21:54
アリエッタの皆様
尊敬します・・・みなさん 楽しそうな笑顔の陰にこんな
神業を隠していたんですね~
Posted by 樹の精樹の精 at 2008年06月29日 23:20
レアチーズさん♪

あれれ~?朝、コメントのお返事書いたはずなのに、反映されてないようです。変だなぁ。。。
遅くなってしまってごめんなさいね。

私の長々とした文章を読んでくれてありがとうございます。
そう言っていただけると嬉しいです。


kyokoちゃん♪

懐かしい思い出になったねぇ・・・あの時の事だけは、一生の語り種になりそうよね~。


Oやさん♪

そうだよね、パスポート、せっかく作ったのに、そのまま期限切れになっちゃう可能性だってあるんだよね?
絶対計画しましょうよ!
って言いながら、私のパスポートが期限切れになってたよ・・・作らなきゃ(汗)


樹の精様♪

いつも花のように笑って暮らしたいと願っていますが、こんな私達でも、時々 ひっそりと泣くときがあるのですぅ。。。
というより、大したことのない出来事が、我々の手にかかると大事件として表現されてしまう・・・ってとこは往々にしてあります(笑)
Posted by chil-chilchil-chil at 2008年06月30日 22:16
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。