2008年09月28日

まなざし

昨日は、更新する事ができませんでした。
「一日一回必ず更新」と決めているのに、空白が出来るっていうのは ほんと気持ち悪いものです><
疲れて動けなくなった自分が情けない・・・シクシク(;。;)

ところで、一昨日、私は 地元の小学校に行きました。
市内の音楽の先生達のお勉強会に参加させてもらったのです。

まず、オリジナルソングを子ども達が歌いました。
その日のお勉強会の為に、夏休みから数回練習をされたという事でした。
でも、運動会が延期になったりして、なかなか練習できず、歌を覚えさせるのがやっとでした!と先生(以降、「H先生」とします)は私に言われました。

子ども達は、全員が大きな口を開けて、声高らかに オリジナルソングを歌い上げていました。
かなり高音域のオブリガートが付いてたのですが、その部分を受け持った子達は とっても頑張って高い声を出していました。(子どもの声って、なんて清らかで力があるんでしょう・・・感動icon12

その後、私が気がついた事、私だったらこんな風に歌いたいなと思ったことを子ども達にお伝えしました。
午後からの一校時でしたが、全員が気持ちを集中して聞いてくれ、また歌ってくれました。
しかし、少々肩に力が入りすぎていて、素直だけれど、頑張りすぎなのが少し気になりました。

また、私の方も学校の先生方のように大勢の子達に教えるプロではないので、伝えきれなかった事もあって、「また来て良い?」って聞いてみたら、全員がコックンと大きくうなづいて「はい!」と言ってくれたのが、とっても嬉しかったですface01icon12

ところで、その後、H先生が子ども達の前に進み出て言われました。
「皆さん とっても勉強になりましたね~。でもね、一番勉強になったのは先生自身よ!せんせいの楽譜は、真っ赤になったよ!」

「先生の楽譜は真っ赤になったよ!」というのは、赤ペンで真っ赤になったという事です。
この先生は、私のような者の一言一句を、忘れないようにと楽譜の中に全部書き入れて下さっていたのです。

それは もしかしたら、誰でもする事なのかもしれません。
が、「皆さん、とっても勉強になりましたね。今日 チル先生に言われた事を忘れずに、これからもしっかり頑張って歌いましょうね」ではなくて、「先生が一番勉強になったよ!先生の楽譜は真っ赤になったよ!」と興奮気味に話される姿は、教師でありながらも、その心は子ども達の側に立ってその時間を過ごして下さった事がよくわかりました。

その後、先生方と少しお話をしたのですが、その中で、大変おこがましいのですが、自分の反省点も含めて「先生の姿がそのまま子ども達に反映される」という話もさせていただきました。

H先生は、それを聞いてこう言われました。
「まさにその通りだと思いました。私は“先生方の前でちゃんと歌わせんばいかん!”と ものすごく肩に力を入れていました。その私の気持ちが、そのまんま子ども達の声に出ていました!」

私は、この先生の「真っ赤になったよ」発言から、先生と児童達の関係が垣間見えた気がしていました。
「先生に肩の力が入ってたから、子ども達の声がそうなった」のではなく、「先生の一生懸命さがそのまま子ども達に伝わり、その情熱にこたえたいという気持ち」が子ども達の声に顕れていたのです。

矢崎節夫先生も、みすゞさんの本の中でよく書かれているのですが、教師は「先生と生徒」ではなく「生徒と先生」であることを忘れてはならない。
生徒があるから先生が存在するのです。
「先生と生徒」という、先生の方が優位にあるまなざしを、まずは相手の位置までおろさなければならないのですよね。

私も人にものを教える立場にあるので、そのことを忘れないようにしなければと いつも思っていますが、忘れそうになる事があるんです(未熟者です!icon10

H先生は、「生徒と先生」というまなざしを持った先生でした。素晴らしい事です。

私も自身を振り返ることができた良い経験をさせていただきました。
ありがとうございました。

今・・・あの子達の歌声を思い出しながら、高い声が出なかった数人の男の子達を思っています。
彼らの中に眠っている美しい声をピューーンと引っ張り出してやりたいなぁ。face02そうしたら、もっともっと歌う事が楽しくなるだろうなぁ。

今日は絶好の運動会日和になりましたicon01
少し落ち着かれた頃、H先生にお電話してみようと思いますicon29


今日のおやつ・・・パティスリーホリのモンブラン♪
まなざし
モンブランの中は4層(スポンジ、生クリーム、カスタード、マロンクリーム)で、中央に栗が丸ごと入ってますface05
まなざし



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Posted by chil-chil  at 09:30 │Comments(2)想い

この記事へのコメント
生徒、とくに子どもから教わることって、たくさんありますよね。チルさんのお話や歌を聞いて、子どもたちは歌うことや音楽が大好きになったことでしょう。

H先生の発言も、とってもステキですね!言葉のチカラの大きさを、子どもたちも自然に受け取っていることでしょう。

とんでもない発言を繰り返して、就任後すぐに辞任したお方に付ける薬はないようですが…。
Posted by ピカチュウ at 2008年09月28日 22:02
ピカチュウ様♪

コメントありがとうございます♪
「言葉のチカラの大きさ」と書いて下さったので、続きの記事を書いてみました。

就任後すぐに辞任されたお方は、自分の言葉の影響力はご存知だったと思いますが、地位や名誉の上にあぐらをかいて、思いやりや心配りをすっかり忘れてしまわれたのかしら・・・と残念な気持ちで見ていました。

でも私も、今日 車の中で息子に愚痴を言ってましたら、道を間違えてしまいました。
「悪い言葉を発してたからじゃない?」と言われたので、慌てて「キャンセルします!キャンセルキャンセル!!」と取り消したのでした(^_^;)
Posted by chil-chilchil-chil at 2008年09月28日 23:05
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