2009年05月20日

やり切れない想い

もうこの世にはいらっしゃらない方の魂と会話が出来る人がいるって聞きますが・・・。

そんな力があるのは良いですね。
訓練でそんな力が備わるのならば、やってみたいです。

誰と話したいかって?。。。みすゞさんです。

みすゞさんに、今の現状をどう思われているか聞いてみたいです。
みすゞさんの気持ちを知れば、私もその思いのままに、すべてを受け入れられるでしょう。

最初のころは、只々金子みすゞの作品が好きで、私なりの解釈で読んだり楽しく歌ったりしてきました。
まずは矢崎節夫先生の著書を沢山読み、その深く温かい解釈に感動し、更にみすゞさんの詩を愛するようになりました。
没後50年以上も過ぎていて、彼女の実像を知る人は少なくなってしまったにも関わらず、「みすゞさん」とさんづけで、まるでいつもそばにいる人のように呼ぶようになっていました。

しかし、矢崎先生のみならず、様々な方のコラムや意見を読めば読むほどに、なにがなんだか分からなくなってきました。
何が真実で何が間違っているのか?(みすゞさんを取り巻く全てのことについてです) 

純白の雪の庭を、知らない誰かに思い切り踏み荒らされたような悲しい気持ちを、このところ ずっと抱えたままです。

なんで、そんなことで悲しくなるの?
あなたはあなたの解釈でみすゞさんを愛せば良いでしょう。

そう言われるけれど・・・。
そうね、自分でもわかっているけれど。

みすゞさん、あなたは どう思っているのですか? どんな風に見えているのですか?

直接聞いてみたいです。
そうしたら、いっぺんに心が晴れるような気がする。

みすゞさんは、プロの詩人だったのですから、すべての詩が彼女の心のままに素直に綴られたものばかりではなかった筈だとは思っています。
あれほどのシンプルな言葉づかいで秀逸な詩に仕上げるためには、それはそれは沢山の言葉を入れ替えながら組み立てていかれたのでしょう。
選びに選ばれた言葉達が あの純粋なだけのように見える小さな童謡詩の中に集められているのです。言葉を選んでいるうちに、最初に感じた想いとは別のところに行ってしまったものもあったかもしれません。
それはそれでよいのです。みすゞさんの作品なのだから。

「南京玉」だけは、愛娘ふぅちゃんのカタコト話す言葉を集めたものだから、母の愛情そのままに綴られたものでしょうね。だから、南京玉を読むときだけは、私も同じ母の気持ちで ただ微笑ましく読むことができます。

詩の解釈がどうのだとか、みすゞさんの詩が甦ってからのそれを取り巻く人々の思いがどうだとか、そんなことは 私にはどうでも良いのです。はじめは 純粋にみすゞさんの詩の素晴らしさに感動した人達が、それが広まれば広まるほど、みすゞさんを媒介に相対する考えを持つようになったとしても、それも別にどうだって良いのです。

ただ、みすゞさんは どう思って 見ているのだろう?
それだけが気になるのです。

悲しくはないですか?みすゞさん。・
やり切れない想い

なんのこっちゃい?と思われた方も多いでしょうね。ごめんなさい。
このところ、このことでやり切れない思いを抱えていたものですから・・・独り言と聞き流して下さいね。





タグ :金子みすゞ

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Posted by chil-chil  at 11:09 │Comments(8)想い

この記事へのコメント
「星とたんぽぽ」と「お花だったら」が 私は大好きです
自分勝手に解釈して読んで 泣いたり 勇気を出したり・・・
Posted by 201号室 at 2009年05月20日 11:29
201号室ちゃん♪

そうねぇ。星とたんぽぽもお花だったらも私も大好きです。
好きすぎてカナシイです。
Posted by chil-chilchil-chil at 2009年05月20日 12:11
私は大学時代合唱団に在籍していました。3・4年は指揮者でしたので、下級生が感情を込めて歌えるように指導するため、詩の解釈に苦しみました。
私はそのあたり楽観的なので、あまり自分を追い詰めることはなかったのですが、詩を読んで、それを感じた作曲家からのメッセージである楽譜。そこから感じたものを、大学生なりに演奏する。それが私たちのスタンスでした。
甘い、と音楽家の方からご指摘をいただくような内容で申し訳ありません。
chilさんのやり切れない思いが、すでに音楽を生み出していると私は思います。
Posted by Aslan at 2009年05月20日 17:28
みすゞさんの詩
私にはどれも少し淋しく感じられてしまいます。
Posted by ERIKA at 2009年05月20日 21:22
彼女もきっと、今のチルさんの様な感情をもって書いていたことがあったのでしょうかね。
するすると思いの丈を、リズムを刻むように踊るように書くこともあれば、仕事先の要求を受け止めて創作することもある。
その人の人生をなぞって生きてきたわけではないから、解決出来ないこの想いは仕方のない悲しさでしょうかね。
肉親や研究家の先生がたより、
彼女の伝えたい思いに近い解釈をしている人もあるででしょうし。
その分からないもどかしさや、ひょっとしたら彼女の思いのままを解釈してるんじゃないかしらんと思っている晴れやかな時やそんな
感情を引き出してくれるところまでが彼女の作品の力かもしれません。だとすれば、彼女はやりきれないチルさんの想いを喜び向こう側でまたかいているかもしれません。
   生意気にすみません。

           職妻    
Posted by 相談室職員 at 2009年05月20日 21:54
Aslanちゃん♪

そうなんですね。貴女が学生時代、歌と関わっていた様子を垣間見て嬉しくなりました。指揮者・・・容易に想像できます♪
しかし、自分が表現するよりも、表現させる、というのは難しいですよね。
素敵なコメントありがとう^^


ERIKA様♪

そうですよね。みすゞさんの詩は目に見えないもの、弱いものに対する慈愛に溢れているけれど、その裏にはみすゞさんの悲しみが隠れているのでしょうね。
ERIKAさんには、それが見えるのですね。


職妻様♪

私のこんな独り言に、丁寧なコメントいただき恐縮です。
私なりの解釈からもっと深く知りたくて勉強しているうちに、その頼りとなる研究者間の摩擦、中傷が渦巻く中に入ってしまい、辟易しているのです。
みすゞさん、きっと悲しんでいるだろうと。。。辛くなっていたのでした。
ありがとう。
Posted by chil-chilchil-chil at 2009年05月21日 07:14
みんな違って

みんな いい~~

この詩が大好きです・・・

実際は、なかなか受け入れて

もらえない事も多いのですが・・

子供を通して感じるのです。

風鈴の音色が癒されます***
           
Posted by 美由美由 at 2009年05月21日 17:55
美由様♪

みんな違ってみんないい・・・私も好きです♪
風鈴、気が付いて下さったのですね♪ 私も昨日知って、早速つけてみました。
風鈴の音色って、ほんと癒されますね。
大川内山の風鈴まつりももうすぐですね。
Posted by chil-chilchil-chil at 2009年05月21日 22:37
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